癌とフコイダン

血管新生抑制作用

フコイダンに抗癌作用があると言われる理由の一つに「血管新生抑制作用」があります。血管新生とは、元からある血管から新しい血管が作られることを言います。癌細胞は自分の周りに新しい血管を次から次へと形成して、栄養や酸素の補給ルートに使います。また、その血管を通じて他の部位への転移も可能にしています。

これらのことから、癌細胞の増殖と転移を防ぐためには癌細胞が新しく作る血管の形成を阻止し、栄養補給や酸素補給また、転移の経路を遮断しなければならないことが分かります。この血管新生抑制作用は癌細胞の活動を抑制するために非常に重要なもので、現在世界中の医療機関や研究機関が力を入れて研究開発に取り組んでいます。

癌細胞は新しい血管を作るために血管内皮細胞増殖因子と呼ばれる新しい血管を形成するために必要なタンパク質を分泌しますが、フコイダンはこの血管内皮細胞増殖因子の分泌を抑える作用があることが研究によって認められています。フコイダンがこの作用を十分に発揮するためには硫酸基の含有率が13〜20%必要であると言われています。

また、ブドウ糖であるグルコースという単糖を基準とした多糖類の「β-グルカン」の一種にも血管新生抑制作用があることが分かっています。フコイダンとβ-グルカンは化学構造式は異なりますが同じ多糖類であることから、同様の効果や作用が認められる可能性が高いとされており、今後の研究の成果に注目が集まっています。